雨の日や花粉の季節、洗濯物の乾燥方法に悩みますよね。「浴室乾燥機と洗濯乾燥機、結局どっちが安いの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
乾燥時間はどっちが早いのか、ドラム式洗濯機があれば浴室乾燥機はいらないのか、それとも併用するのが賢いのか。また、浴室乾燥機を6時間使った場合の電気代も気になるところです。
一人暮らしの場合はどう選ぶべきかなど、浴室乾燥機と洗濯乾燥機の電気代を比較しながら、様々な疑問にお答えします。
- 浴室乾燥機と洗濯乾燥機の電気代の違い
- 乾燥時間や仕上がりの差
- ライフスタイル別の最適な選び方
- 導入コストとランニングコストの比較
浴室乾燥機と洗濯乾燥機どっちが安いか徹底比較
- 浴室乾燥機と洗濯乾燥機の電気代を比較
- 浴室乾燥機6時間利用の電気代は?
- 乾燥時間はどっちが早い?
- 導入コストとランニングコスト
浴室乾燥機と洗濯乾燥機の電気代を比較

1回あたりの電気代だけで比較するなら、ヒートポンプ式のドラム式洗濯乾燥機が最も安くなります。
理由は乾燥方式の違いにあります。浴室乾燥機の多くは、ドライヤーのように電熱線で空気を温める「電気ヒーター式」を採用しており、消費電力が大きくなる傾向があります。
一方、ドラム式洗濯乾燥機には、従来の「ヒーター式」と、エアコンの除湿機能のように熱を再利用する効率的な「ヒートポンプ式」があります。このヒートポンプ式が、電気代を大幅に抑える鍵となります。
洗濯物6kgを乾燥させる場合の、1回あたりの電気代の目安を比較してみましょう。
| 乾燥方式 | 1回あたりの電気代(目安) | 特徴 | 
|---|---|---|
| 浴室乾燥機(電気ヒーター式) | 約116円~ (約3時間) | 消費電力が大きい。衣類を吊るして乾かす。 | 
| ドラム式洗濯乾燥機(ヒーター式) | 約50円~ | 高温で乾かすため、ヒートポンプ式より電気代がかかる。 | 
| ドラム式洗濯乾燥機(ヒートポンプ式) | 約25円~ | 熱を再利用し効率的に乾かすため、電気代が最も安い。 | 
※電気代は、全国家庭電気製品公正取引協議会の定める電力料金目安単価31円/kWh(税込)で計算した場合の目安です。機種や洗濯物の量、使用環境によって変動します。
浴室乾燥機6時間利用の電気代は?

一般的な電気ヒーター式の浴室乾燥機(消費電力1250W程度)を使った場合、6時間利用すると電気代は約232.5円(電力目安単価31円/kWhで計算)になります。
「なぜ6時間も?」と思うかもしれませんが、浴室乾燥機は洗濯物1kgにつき約1時間の乾燥が目安とされることがあります。そのため、家族4人分の洗濯物(約6kg)を一度に乾かそうとすると、6時間程度かかってしまうケースも珍しくありません。
電気代の目安計算
1.25kW(消費電力) × 6時間 × 31円/kWh = 232.5円
これはあくまで目安であり、衣類の量や厚み、浴室の広さ、外気温によって乾燥時間は変動します。毎回この金額がかかるわけではありませんが、ランニングコストとしては高額になる可能性があります。
乾燥時間はどっちが早い?

乾燥時間については、ドラム式洗濯乾燥機の方が浴室乾燥機よりも早く仕上がる傾向にあります。
ドラム式洗濯乾燥機は、狭い槽の中で衣類を回転させながら効率よく温風を当てるため、水分を素早く飛ばすことができます。一方、浴室乾燥機は広い浴室空間全体を温めながら、吊るされた衣類を乾かすため、時間がかかりがちです。
乾燥時間の目安
- ドラム式(ヒートポンプ最上位機種):約98分~(約1時間半)
- ドラム式(ヒーター式):約150分~(約2時間半)
- 浴室乾燥機(電気式):約180分~(約3時間~、量が多いと6時間以上)
ただし、ガスを熱源とする「ガス式浴室乾燥機」や、専用の「ガス衣類乾燥機(乾太くんなど)」は非常にパワフルです。これらは電気式のドラム式洗濯乾燥機よりも格段に早く(約50分~)乾くことが多く、比較対象が異なります。
導入コストとランニングコスト

乾燥機の選択では、初期費用(導入コスト)と、使い続けるための費用(ランニングコスト)の両面で考える必要があります。
ランニングコスト(電気代)はヒートポンプ式のドラム式洗濯乾燥機が圧勝ですが、導入コストは状況によって異なります。
すでに浴室乾燥機がご自宅に設置されている(新築時の標準装備など)場合、導入コストは0円です。一方、ドラム式洗濯乾燥機を新たに購入する場合、約20万円以上の費用がかかることも珍しくありません。
| 比較項目 | 浴室乾燥機(電気式) | ドラム式洗濯乾燥機(ヒートポンプ式) | 
|---|---|---|
| 導入コスト | 約20万円(後付けの場合) (標準装備なら0円) | 約20万円~ | 
| 1回あたり電気代 | 約116円~ (3時間) | 約25円~ | 

つまり、すでに浴室乾燥機があるご家庭が、電気代節約のためにヒートポンプ式ドラム洗濯乾燥機を導入した場合、1回の乾燥で約91円の節約になります(116円 – 25円)。
仮に年間200回乾燥機能を使うと、節約額は 91円 × 200回 = 18,200円。
もし本体価格が23万円だった場合、元を取るには 200,000円 ÷ 18,200円/年 ≒ 10.9年 かかる計算になります。この年数をどう捉えるかが、一つの判断基準になりますね。
浴室乾燥機・洗濯乾燥機どっちが安いか以外の視点
- 浴室乾燥機やドラム式洗濯機はいらない?
- 浴室乾燥機と洗濯乾燥機の併用メリット
- 一人暮らしでの最適な選択は?
- シワになりにくいのはどっち?
- 音や振動のデメリット
- 浴室乾燥機と洗濯乾燥機どっちが安い?総まとめ
浴室乾燥機やドラム式洗濯機はいらない?

高価な乾燥機を導入しなくても、洗濯物を乾かす方法はあります。ご自身のライフスタイルによっては「いらない」という選択肢も十分に考えられます。
基本は天日干しで、雨の日や急ぎの時だけ他の方法で対応する、という割り切りも大切です。
乾燥機の代替案

ただし、毎日洗濯物が出るご家庭や、共働きで「洗濯物を干す・取り込む」という手間そのものを無くしたい場合、乾燥機がもたらす「時短」という価値は、電気代以上に大きいかもしれません。
浴室乾燥機と洗濯乾燥機の併用メリット

コスト面で許容できるのであれば、浴室乾燥機と洗濯乾燥機の両方を併用するのが最も賢い選択と言えます。
なぜなら、衣類には「タンブル乾燥(ドラム式)NG」の表示があるものが意外と多いからです。ドラム式洗濯乾燥機だけでは、お気に入りの服が縮んだり、傷んだりするリスクがあります。
理想的な使い分け(併用)
一人暮らしでの最適な選択は?

一人暮らしの場合、洗濯物の量は比較的少ないため、高価なヒートポンプ式ドラム洗濯乾燥機を導入する優先度は低いかもしれません。
洗濯物の量が少ないと、導入コスト(20万円以上)の元を取るのに非常に長い時間がかかってしまいます。
もし、お住まいの賃貸物件に浴室乾燥機が備え付けられているなら、それを活用するのが最も手軽です。電気代は1回100円程度かかりますが、週に数回の利用であれば許容範囲と言えるでしょう。
浴室乾燥機もない場合は、1万円程度から購入できるサーキュレーターや除湿機を導入し、部屋干しで対応するのが最もコストバランスの良い選択です。
シワになりにくいのはどっち?

衣類の仕上がり、特にシワの少なさを重視するなら、浴室乾燥機に軍配が上がります。
理由は単純で、浴室乾燥機はハンガーに衣類を「吊るした」状態で乾かすため、衣類の自重で自然とシワが伸びやすいからです。
ドラム式乾燥機はシワになりやすい
一方、ドラム式洗濯乾燥機は、衣類を槽内で回転させ(タンブル乾燥)、叩きつけたり持ち上げたりしながら乾かすため、どうしてもシワが発生しやすくなります。特に綿素材のシャツなどは、アイロンがけが必須になることが多いでしょう。
(特に縦型洗濯機に搭載されている簡易的な乾燥機能は、衣類が槽の底で絡まりやすく、強いシワが残る傾向があります)
音や振動のデメリット

音や振動の大きさは、特にマンションやアパートなど集合住宅にお住まいの場合、重要な比較ポイントです。
一般的に、ドラム式洗濯乾燥機の方が、浴室乾燥機の送風音よりも大きな運転音や振動が発生しやすい傾向にあります。脱水時や、乾燥運転でドラムが回転する音、モーター音が響くことがあります。
ただし、ドラム式洗濯乾燥機の静音性は、メーカーや機種によって大きく異なります。低振動設計や静音性を謳ったモデルも多く販売されています。
対して、浴室乾燥機もファンの回転音(換気扇の「強」のような音)は発生しますが、振動を伴うことはほとんどありません。
浴室乾燥機と洗濯乾燥機どっちが安いか総まとめ
「浴室乾燥機と洗濯乾燥機どっちが安いか」という疑問について、この記事の要点をまとめます。
- 電気代だけで比べるならヒートポンプ式のドラム型洗濯乾燥機が最も安い
- ヒートポンプ式の電気代は1回約25円から30円程度
- 浴室乾燥機(電気ヒーター式)の電気代は1回約116円程度(3時間)
- 浴室乾燥機を6時間使うと電気代は約230円が目安
- 乾燥時間はドラム式洗濯乾燥機の方が早い傾向
- すでに浴室乾燥機が設置されているなら導入コストは0円
- シワになりにくいのは浴室乾燥機(吊り干しのため)
- ドラム式はタンブル乾燥でシワになりやすい
- 音や振動はドラム式洗濯乾燥機の方が大きい傾向がある
- デリケートな衣類(タンブル乾燥NG)は浴室乾燥機が適している
- タオルや下着はドラム式、おしゃれ着は浴室乾燥機と併用するのが理想
- 一人暮らしなら除湿機や備え付けの浴室乾燥機活用が現実的
- ご家庭の優先順位(コスト、手間、仕上がり)で選ぶことが重要
- 電気代の安さ(ランニングコスト)と手間削減ならドラム式
- 仕上がり(シワ防止)と初期費用ゼロ(備え付け)なら浴室乾燥機
 
  
  
  
  

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