インスタントラーメンの茹で汁を捨てるとカロリーは減る?徹底解説!

インスタントラーメンの茹で汁を捨てるとカロリーは減る?徹底解説! 家事の時短
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手軽で美味しいインスタントラーメンですが、食べる時に「カロリーが気になる…」と、ちょっとした罪悪感を感じることはありませんか?

「インスタントラーメンの茹で汁を捨てる」という一手間で、カロリーが一体どれくらい減るのか、気になる方も多いと思います。

「茹で汁を捨てると脂質や塩分も減って健康に良い」と聞くけれど、それは本当なのでしょうか。油揚げ麺とノンフライ麺では効果が違うのか、逆に捨てるのはもったいないのか、茹で汁が油臭い理由や活用法はないか…考えだすと、色々な疑問が浮かんできますよね。

この記事では、インスタントラーメンの茹で汁に関するあなたの疑問にしっかりお答えします。カロリーへの影響から、健康面での本当のメリット、そして罪悪感を減らして美味しく食べるための具体的な工夫まで、詳しく解説していきます。

  • 茹で汁を捨てた時のカロリー変化
  • 「油揚げ麺」と「ノンフライ麺」の決定的な違い
  • 茹で汁を捨てた方が良い本当の理由
  • 罪悪感を減らす、おすすめの健康的な食べ方

インスタントラーメンの茹で汁を捨てる|カロリーへの影響

「茹で汁を捨てる」という一手間で、一体どれくらいのカロリーを減らせるのでしょうか?

実は、麺の種類によって答えが全く違います。もし「カロリーを減らしたい」と思って茹で汁を捨てているなら、まずはご自身の食べている麺がどちらのタイプかを知ることが重要です。

茹で汁のカロリーは麺の種類で違う

茹で汁のカロリーは麺の種類で違う

ご存知の通り、インスタントラーメンの麺には、大きく分けて2つのタイプがあります。

  1. 油揚げ麺(フライ麺)
  2. ノンフライ麺(非油揚げ麺)

パッケージの裏側にある「名称」欄の近くや、栄養成分表示を見れば、だいたいどちらか見分けがつきますよ。

見分け方の簡単な目安

栄養成分表示の「脂質」の量に注目してみてください。製品にもよりますが、1食あたり脂質が15g〜20g前後と多いものが「油揚げ麺」脂質が数g(1g〜5g程度)と少ないものが「ノンフライ麺」であることが多いです。

油揚げ麺は、その製造工程で油を多く含むため、脂質の量に大きな差が出るんですね。

この2つの麺は、麺を乾燥させる方法が根本的に異なります。そして、その「製造方法の違い」こそが、茹で汁を捨てた時のカロリーカット効果に、天と地ほどの差を生む理由です。

油揚げ麺は脂質(油)が溶け出す

油揚げ麺は脂質(油)が溶け出す

まずは、昔からおなじみの「油揚げ麺」からです。

これは、茹でた麺を高温の油で揚げる(フライする)ことで、麺の水分を短時間で蒸発させ、保存性を高めています。この時、水分が抜けた麺の隙間に、揚げるための油(脂質)がたっぷりと染み込みます。これが、油揚げ麺のカロリーがノンフライ麺より高くなる最大の理由です。

この油揚げ麺を私たちが家庭で茹でると、どうなるか。

高温のお湯によって、麺に染み込んでいた油の一部が再び溶け出してきます。茹でているお湯が白く濁ったり、表面にキラキラと油の膜が浮いたりしますよね。あれこそが、麺から溶け出した「脂質(カロリーの塊)」の正体です。

炭水化物やタンパク質が1gあたり約4kcalなのに対し、脂質は1gあたり約9kcalと2倍以上のカロリーを持っています。だからこそ、この溶け出した脂質を茹で汁ごと捨てることが、カロリーカットに繋がるわけです。

具体的にどれくらいのカロリーが減るのか?

製品や茹で時間で変わりますが、一般的な油揚げ麺の場合、茹で汁を捨てることでカットできるカロリーは、およそ30kcal〜60kcal程度が目安とされています。

「え、それだけ?」と思うかもしれません。確かに、これだけで劇的に痩せる!というほどの数値ではありませんよね。

でも、もしインスタントラーメンを食べる頻度が高い方なら、この「一手間」の積み重ねは、長い目で見ると決して小さくないはず。特に脂質を少しでも減らしたい時には、とても意味のある一手間だと言えます。

ノンフライ麺のカロリーは減らない

ノンフライ麺のカロリーは減らない

一方で、最近人気の「ノンフライ麺」。生麺のような食感が美味しいですよね。

こちらはその名の通り、油で揚げずに、熱風を当てて乾燥させるなどの製法で作られています。そのため、麺自体に含まれる脂質は、油揚げ麺と比べて極端に少ないのが特徴で、製品によっては1g程度です。

では、ノンフライ麺の茹で汁には何が溶け出しているのでしょうか?

脂質がほとんど含まれていないので、溶け出す主成分は、麺の原料である小麦粉由来の「デンプン」や、麺に練り込まれた「塩分」「かんすい」などです。茹で汁が少しとろっとしたり、白っぽく濁ったりするのは、主にこのデンプンが流れ出ているためです。

もちろんデンプンもカロリー源(1gあたり約4kcal)ではありますが、その溶出量は限定的です。なにより、高カロリーな脂質(1gあたり約9kcal)がほとんど溶け出していません。

結論として、ノンフライ麺の場合、茹で汁を捨てることによる「カロリーカット効果」は、ほぼゼロ(多く見積もっても数kcal程度)と言わざるを得ません。

もし「カロリーカット」だけを目的としてノンフライ麺の茹で汁を捨てているとしたら、それは残念ながら「非効率な努力」になってしまっている可能性が高いです。…が、しかし!それでも「茹で汁は捨てるべき」と強く推奨される理由が、この後に出てきます。

茹で汁が油臭い理由とは?

話は少し戻りますが、油揚げ麺を茹でている時、独特の「油臭さ」が気になることはありませんか?

あのニオイがちょっと苦手で、それもあって茹で汁を捨てている方もいるかもしれませんが、その理由も調べてみて納得しました。

あのニオイの主な原因は、やはり茹で汁に溶け出している「油(脂質)」です。麺を揚げるのに使われる油は、製品として流通し、私たちが食べるまでの間に、わずかですが空気に触れて酸化が進む可能性があります。この酸化した脂質(過酸化脂質とも呼ばれます)や、油そのものが持つニオイが、茹でた時に湯気と一緒になって「油臭さ」として感じられるんです。

酸化した脂質は、風味を損なうだけでなく、健康への様々な悪影響が懸念されている物質とも言われています。

茹で汁を捨てるという行為は、単にカロリーをカットするだけでなく、この「油臭さ」や「酸化した脂質の摂取リスク」を一緒に取り除くことができる、非常に合理的な一手間だったんです。

実際、茹で汁を捨てて新しいお湯でスープを作ると、スープ本来の香りが引き立って、クリアな味わいになる気がします。これは「美味しさ」の面でも大きなメリットです!

茹で汁を捨てるのはもったいない?

茹で汁を捨てるのはもったいない?

とはいえ、「麺の旨味や栄養も一緒に捨ててしまうのは、やっぱりもったいない」と感じる気持ちも、すごくよく分かります。特に、麺を茹でたお湯には、小麦粉由来のビタミンB群なども溶け出していると言われます。

ここで、一度「トレードオフ」を考えてみたいと思います。

茹で汁を捨てる「メリット」と「デメリット」

▼失うもの(デメリット)

  • 麺から溶け出したわずかな旨味成分(デンプンなど)
  • 水溶性のビタミンB群(ごく微量)

▼得られるもの(メリット)

  • 余分な脂質(油揚げ麺の場合:30〜60kcal相当)
  • 酸化した脂質油臭さ(油揚げ麺の場合)
  • 麺に練り込まれた塩分(ナトリウム)(両方に共通)
  • 麺に含まれる添加物(リン酸塩など)(両方に共通)

どうでしょうか?

失うビタミンB群は、「卵」や「豚肉」「ほうれん草」などをトッピングすることで、いくらでも簡単に、しかも豊富に補うことができます。

それに対して、私たちが積極的に減らしたい「脂質」「塩分」「添加物」を、あのお湯を捨てるだけで除去できる…。

健康の観点から見れば、茹で汁は「栄養の宝庫」どころか、むしろ「健康リスクとなり得る成分の濃縮液」と呼べるかもしれません。そう考えると、「もったいない」という感覚よりも、「捨ててスッキリ!」という感覚の方が強くなりませんか?

インスタントラーメンの茹で汁を捨てる|カロリー以外の理由

先ほど「ノンフライ麺はカロリーが減らない」とお話ししました。じゃあ、ノンフライ麺の茹で汁は捨てなくてもいいの?…答えは「NO」です。

カロリーや脂質以上に、私たちが茹で汁を捨てるべき、もっと重要な「本当の理由」が存在していました。

茹で汁を捨てる本当の理由は健康

塩分を減らす効果

インスタントラーメンを食べる時、カロリーと同じくらい…いえ、人によってはそれ以上に気になるのが、「塩分」「食品添加物」の多さではないでしょうか。

多くの方が塩分を気にして、スープを全部飲まないようにしているかもしれませんが…。実は、あの「茹で汁を捨てる」という簡単な一手間が、これら2つの成分を減らすためにも、絶大な効果を発揮していたんです。

塩分を減らす効果

インスタントラーメンは、1食あたりの塩分(食塩相当量)が非常に多い食品の代表格です。製品によっては、1食で1日の摂取目標量の大半を占めてしまうこともあります。

(参考:厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によれば、成人の1日あたりの食塩摂取目標量は、男性で7.5g未満、女性で6.5g未満とされています。詳しくは厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「ナトリウム」の情報もご覧ください。)

この塩分、てっきり「スープ」にほとんどが含まれていると思いきや、実はそうではありませんでした。

「麺」そのものにも、味付けや、麺のコシ(食感)を良くするために、かなりの量の食塩(塩化ナトリウム)が練り込まれているんです。

麺を茹でると、この麺に含まれている塩分が、お湯の中に溶け出していきます。つまり、茹で汁を捨てるという行為は、スープの塩分とは別に、麺から摂取するはずだった塩分を、確実に減らすことができる、非常に効果的な「減塩テクニック」だったのです。

高血圧の予防はもちろん、食べた後の顔や手足の「むくみ」が気になる方にとっても、これは見逃せない大きなメリットですね。

添加物(リン酸塩)の除去

そして、もう一つ。これは専門家の方が注目されている点だそうですが、「リン酸塩」という食品添加物の除去です。

インスタントラーメンの麺に、あの独特の「プリプリ」「シコシコ」とした弾力やコシを与えているのが、「かんすい」という食品添加物です。この「かんすい」の原料の一つとして、「リン酸塩」が使われていることがあります。

リン酸塩の過剰摂取が懸念される理由

リン酸塩は、麺類のほかにも、ハムやソーセージ、練り物、スナック菓子、清涼飲料水など、本当に多くの加工食品に、食感の改良や品質保持のために使われています。

リン自体は私たちの骨や歯を作るのに欠かせないミネラルですが、問題は「摂りすぎ」です。特に、こうした加工食品由来の「無機リン(リン酸塩)」は、肉や魚などに含まれる「有機リン」よりも、体に吸収されやすいという特徴があるそうです。

このリン酸塩を過剰に摂取し続けると、カルシウムの吸収を邪魔してしまう可能性が指摘されていたり、特に腎臓の機能が(自分では気づかないレベルで)少し落ちている方の場合、腎臓への負担や、他の健康リスクを高める可能性が懸念されています。

参照:生活協同組合アイチョイス「加工食品に無機リンが多いってホント?|食品添加物のリン酸塩について」

この「リン酸塩」も、塩分と同じく水に溶け出しやすい性質を持っています。

つまり、私たちが「カロリーを減らすため」や「油臭いから」と何気なく捨てていたあの茹で汁には、過剰摂取が気になる「リン酸塩」も一緒に溶け出していたのです。

「なんとなく体に悪い気がする…」という漠然とした不安の正体の一部を、茹で汁を捨てることで能動的に減らせると考えると、すごい「副次的利益」だと思いませんか?

茹で汁の活用は推奨しない

茹で汁の活用は推奨しない

ここまでのお話を総合すると、一部で検索される「茹で汁の活用法」(例えば、煮物や雑炊、スープのベースに使うなど)は、健康面から見ると、まったく推奨できないという結論になります。

茹で汁に溶け出しているのは、ごくわずかな旨味成分やビタミンに対し、それとは比較にならないほどの…

  • 過剰な脂質(油揚げ麺の場合)
  • 酸化した脂質(油揚げ麺の場合)
  • 過剰な塩分(ナトリウム)
  • 過剰摂取が懸念される添加物(リン酸塩)

…といった、「麺から分離させたかった成分」たちです。

これを再利用するということは、分離した健康リスクを、わざわざ自分の体内に戻してしまう行為に他なりません。せっかくの配慮が、すべて無駄になってしまいます。

健康を少しでも意識するならば、茹で汁は「もったいない」と思わず、感謝してシンクに流すのが、賢明な選択と言えそうです。

罪悪感を最小化!ラーメンの健康的な食べ方4ステップ

健康的な食べ方の実践ステップ

「インスタントラーメンは食べたい!でも、罪悪感は減らしたい!」

そんな私たちが、今日からすぐに実践できる「健康的な食べ方」を、4つのステップにまとめてみました。これなら無理なく続けられるはずです。

この4つを実践するだけで、インスタントラーメンは「ジャンクフード」から「バランス調整食」に少し近づける気がします!

1.【茹でこぼし】麺を茹でたら、茹で汁は完全に捨てる!

まずは、この記事の結論です。

油揚げ麺もノンフライ麺も、必ず茹で汁は捨てましょう。ザルにあけて、軽く湯切りするのがベストです。

麺をサッと水で洗うと、表面のぬめり(余分なデンプンや油)が取れて、スープの味がよりクリアになるので、つけ麺などの場合は特におすすめです。

2.【スープ調整】スープは新しいお湯で、粉末・液体スープは少なめに

スープは、必ず麺の茹で汁とは別に沸かした、新しいキレイなお湯で溶かしてください。これが大前提です。

その上で、付属のスープの素を、最初から全部入れず、まず「半分〜3分の2」だけ入れて味見をします。物足りなければ少し足す、という形にすれば、大幅な減塩が可能です。

野菜などをたっぷり入れると、野菜の旨味が出るので、スープが薄くても満足感が出ますよ。

3.【栄養プラス】「たんぱく質」と「野菜」をこれでもかと追加!

インスタントラーメン単体では、どうしても炭水化物と脂質・塩分に偏りがち。ここに「プラス」の栄養を加えます。

▼おすすめ「ちょい足し」トッピング
  • たんぱく質(P): 卵(生卵、ゆで卵)、サラダチキン、豆腐、納豆、ツナ缶、カニカマなど、手軽なものでOK!
  • 野菜・海藻(ビタミン・ミネラル・食物繊維): カット野菜(もやしやキャベツ)、冷凍ほうれん草、乾燥わかめ、刻みネギ、キノコ類、キムチなど。

特に、わかめやほうれん草、キノコ類に多く含まれる「カリウム」は、体内の余分なナトリウム(塩分)を排出するのを助けてくれる、素晴らしい味方です。減塩のためにも、ぜひ積極的に入れたいですね。

卵をトッピングしたいときは、ぜひこちらの記事も参考にしてください。

4.【最後の砦】スープは飲まずに残す勇気

どれだけ工夫をしても、最終的にスープには多くの塩分(と、油揚げ麺の場合は脂質も)が溶け込んでいます。

麺を食べ終えた後、「ああ、美味しい…」と名残惜しくても、スープはぐっと我慢して残す!これが、減塩における最後の、そして最大の防御です。

    インスタントラーメンの茹で汁を捨てる場合のカロリーへの影響まとめ

    さて、長くなりましたが、インスタントラーメンの茹で汁を捨てる場合のカロリーへの影響について、この記事の総括です。

    「茹で汁を捨てる」という行為が、カロリーにどう影響するかは、麺の種類によって明確に異なります。

    評価項目 油揚げ麺(フライ麺) ノンフライ麺(非油揚げ麺)
    カロリー減少 中(約30〜60kcal減) ほぼゼロ
    脂質減少 (酸化脂質も除去) 低(もともと少ない)
    塩分(ナトリウム)減少 (麺由来の塩分除去) (麺由来の塩分除去)
    添加物(リン酸塩)減少 (かんすい由来など) (かんすい由来など)
    総合評価(捨てるべき?) 【強く推奨】
    (カロリー、脂質、塩分、添加物の4つを除去できる)
    【強く推奨】
    (カロリーは減らないが、塩分と添加物の除去に必須)

    結論として、

    「油揚げ麺」の場合は、カロリーカットと脂質カットのために、茹で汁は捨てるべき。

    「ノンフライ麺」の場合は、カロリーは減らないが、「減塩」と「添加物除去」という健康上の大きなメリットのために、茹で汁は捨てるべき。

    つまり、麺の種類がどちらであっても、インスタントラーメンの茹で汁は必ず捨てるのが「吉」!というのが、今回の答えです。

    この記事でご紹介したカロリーや成分に関する数値は、すべて一般的な目安であり、個別の製品によって大きく異なります。正確な情報は、必ずお手元の製品のパッケージ(栄養成分表示や原材料名)をご確認ください。

    また、塩分摂取や健康法、アレルギーなどに関して不安や持病がある場合は、ご自身の判断だけでなく、必ず医師や管理栄養士といった専門家にご相談いただきますよう、お願いいたします。

    「茹で汁を捨てる」という、ほんの数十秒の手間。それだけで、インスタントラーメンを食べる罪悪感が少し軽くなり、味も美味しくなるなら、やらない手はないですよね。

    これからも上手に工夫しながら、美味しく、楽しくラーメンライフを送っていきましょう!

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