タオルケットとバスタオルの違いは？サイズや用途を解説

夏の寝具や保育園の準備で、「タオルケットとバスタオルの違い」について疑問に思ったことはありませんか。

見た目が似ているため、バスタオルをタオルケットの代わりとして使えないかと考える方も多いでしょう。そもそもタオルケットとは何か、一般的なバスタオルサイズとの比較、さらには子供用のサイズ選びまで、知っておきたいポイントは様々です。

この記事では、それぞれの特性を分かりやすいサイズ表で比較し、タオルケットとブランケットの違いにも触れながら、あなたの疑問を解消します。用途に合わせた最適な一枚を見つけるためのヒントが満載です。

タオルケットとバスタオルの違いとは？基本を解説

そもそもタオルケットとは？

タオルケットとは、タオル地で作られた寝具（毛布）のことを指します。実はこの「タオルケット」という言葉は、「タオル」と「ブランケット」を組み合わせた和製英語であり、海外では一般的に使われていません。

この寝具は、高温多湿な日本の夏を快適に過ごすために、約70年前に日本で考案されたものです。（参照：藤高タオル「タオルケットのルーツをたどる」）

夏の夜は、何も掛けずに寝てしまうと体が冷えすぎてしまい、体調を崩す原因にもなりかねません。かといって、通常の布団では暑すぎます。

そこで、タオルをヒントに開発されたのがタオルケットです。適度な保温性を持ちながら、通気性も良いため、夏の寝具として非常に優れています。日本の気候風土が生んだ、まさに夏のためのアイテムと言えるでしょう。

吸水性と吸湿性の違い

タオルケットとバスタオルの最も大きな機能的な違いは、「吸水性」と「吸湿性」のどちらを重視しているかにあります。

まず、バスタオルは濡れた体を拭くことを主な目的としているため、高い吸水性が求められます。生地の隙間に水分を素早く取り込む能力に特化しているのです。

一方、タオルケットは寝具として使われるため、吸湿性を重視して作られています。吸湿性とは、空気中の湿気（汗が蒸発したもの）を吸収する能力のことです。人は寝ている間にコップ1杯分もの汗をかくと言われており、この汗による湿気をタオルケットが吸収することで、寝具内が蒸れるのを防ぎ、快適な睡眠環境を保ちます。

もちろん、タオルケットにも吸水性はありますが、バスタオルほど高くはありません。それぞれの用途に合わせて、最適な機能が与えられているのです。

素材や織り方の違い

素材については、タオルケットもバスタオルも綿（コットン）100%や、綿とポリエステルの混紡糸で作られていることが多く、大きな違いはありません。しかし、その織り方には明確な違いが見られます。

バスタオルは吸水性を高めるため、水分を取り込む隙間が多くなるように、比較的ざっくりと粗めに織られています。これにより、乾きやすさも両立しています。

対してタオルケットは、寝具としての肌触りや適度な保温性、そして吸湿性を高めるために、より細かく緻密に織られているのが特徴です。密度が高い分、バスタオルに比べて適度な重みが生まれ、就寝時の安心感にも繋がります。

また、タオルケットは寝具としての快適性を追求するため、織り方のバリエーションが豊富です。

タオルケットの主な織り方

• パイル織り：一般的なタオルと同じ、ループ状の糸が特徴。ふわふわした肌触り。
• ガーゼ織り：薄いガーゼ生地を何層にも重ねたもの。軽くて通気性が良い。
• ワッフル織り：お菓子のワッフルのような凹凸がある織り方。肌に触れる面積が少なくサラッとしている。
• シャーリング：パイルのループの頭をカットしたもの。ベルベットのような滑らかな肌触り。

このように、タオルケットは好みの肌触りや機能性から、様々な織り方を選ぶことができます。

タオルケットとブランケットの違い

タオルケットと名前が似ているものに「ブランケット」がありますが、これらは全く異なる寝具です。最大の違いは素材と使用シーズンです。

前述の通り、タオルケットは主に綿（コットン）を素材とし、通気性と吸湿性に優れているため、夏向けの寝具です。

一方、ブランケットは日本語で「毛布」を意味し、主に羊毛（ウール）やアクリル、ポリエステルといった素材で作られます。繊維の間に空気の層を溜め込むことで熱を逃がさない構造になっており、高い保温性が特徴の冬向けの寝具です。

バスタオルはタオルケット代わりになる？

結論から言うと、バスタオルをタオルケットとして代用することは可能です。特に、体の小さい子供のお昼寝用など、限定的な使い方であれば十分に役立ちます。

しかし、大人が一晩寝るための寝具として使うには、いくつかのデメリットも考慮する必要があります。

特に汗をかきやすい子供の保育園のお昼寝用など、頻繁に洗濯したいシーンでは、乾きやすいバスタオルが重宝する場合もあります。ただし、本格的な寝具として快適な睡眠を求めるのであれば、やはり専用のタオルケットを使用するのがおすすめです。

サイズや用途で見るタオルケットとバスタオルの違い

一般的なバスタオルサイズ

お風呂上がりに体を拭くために使われるバスタオルは、その用途に適したサイズで作られています。最も一般的なサイズは、約60cm × 120cmです。この大きさは、大人一人の体を拭くのに過不足ないサイズ感とされています。

最近では、よりゆったりと使える大判バスタオルも人気があり、こちらのサイズは約70cm × 140cmが主流です。しかし、この大判サイズであっても、後述するタオルケットの大きさと比べると、寝具として体全体を覆うには小さいことがわかります。

一目でわかるサイズ表

タオルケットとバスタオルのサイズ感の違いを、一覧表で比較してみましょう。商品によって多少の誤差はありますが、一般的な目安として参考にしてください。

このように、寝具であるタオルケットは、体を拭くためのバスタオルよりもはるかに大きく作られていることが一目瞭然です。

子供用タオルのサイズと選び方

子供用にタオルケットやバスタオルを選ぶ際は、年齢や体格に合ったサイズを選ぶことが大切です。

乳幼児期（0歳～2歳頃）

この時期は、体が小さいため、大判バスタオル（約70cm×140cm）や、ベビー用やハーフサイズのタオルケットで十分対応できます。特にお昼寝用であれば、大きすぎるとかえって扱いにくいため、コンパクトなサイズが便利です。

幼児期（3歳～）

体が大きくなり、寝返りも活発になるこの時期からは、ハーフサイズ（約100cm×140cm）や、キャラクターものが多く展開されている「お昼寝ケット」（約85cm×115cm）といった子供用サイズのタオルケットがおすすめです。自分の好きなデザインの寝具は、子供がお昼寝の時間を楽しみにするきっかけにもなります。

保育園で使う場合の注意点

保育園のお昼寝用に寝具を用意する際、タオルケットではなくバスタオルを指定されるケースは少なくありません。これは、特に乳児クラスにおいて、以下の理由が考えられます。

• 持ち運びや収納がしやすい
• 家庭で洗濯しやすい
• 万が一汚れた際も園で管理しやすい

多くの子供の寝具を扱う保育園側にとって、コンパクトで手入れが簡単なバスタオルは理にかなっているのです。ただし、これは園の方針によって大きく異なります。

洗濯とお手入れ方法の違い

タオルケットとバスタオルは、どちらも綿素材が中心であるため、基本的な洗濯方法は同じで、家庭の洗濯機で丸洗いできます。しかし、その厚みと大きさの違いから、干し方や乾きやすさに差が出てきます。

バスタオルは頻繁な洗濯を想定しているため、比較的薄手で乾きやすいように作られています。一方、タオルケットは厚みがある分、普通に干すだけでは乾きにくいことがあります。

タオルケットを効率よく乾かすには、干し方に工夫が必要です。

汗をたくさん吸い込む夏の寝具は、こまめに洗濯して清潔に保つことが大切です。少しの工夫で、大きくて厚いタオルケットも気持ちよく乾かすことができます。

タオルケットとバスタオルの違いを知り使い分けよう

この記事を通じて、タオルケットとバスタオルの違いについて解説してきました。最後に、重要なポイントをリスト形式でまとめます。